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Image Use Protocol: IUP Goals (Japanese)

Best practices for locating and using Japanese visual images for teaching, research, and publications

北米日本研究資料調整協議会画像資料使用特別委員会の目標

 

北米日本研究資料調整協議会(NCC)は20071月に、画像資料使用特別委員会(Image Use Protocol Task Force、以下IUP)を設置した。同委員会は、近年米国の研究者、大学院学生から要請されている、教育・研究著作のために必要とされる日本由来の画像の入手、その権利所有者を確認、使用許可を得るためのガイドラインの作成を主な目的とする。IUPは大学教員、図書館員、大学出版局編集者、美術・博物館関係者で構成され、その第1回会合が、2007829日にハーヴァード大学で開催された。

 

IUPは第1回会合で、画像を著作等に使用するために日本から許諾を得る手続きと手段について、米国研究者間に混乱と誤解があることを確認した。混乱は、主として日米二国間の出版環境が異なる点への理解が欠けていることから生じている。IUPは:

1)日本から画像利用の許諾を得る手続きについて米国研究者の正しい理解を高めること;

2)出版物の著者がこの種の許諾を得るに際して利用するガイドラインを作成すること;

3)日本の画像権利所有者と米国の学術出版者の双方にとって妥当と認められる許諾申請書モデル(日・英二か国語)を用意すること;

を企図することにした。

 

なお、当特別委員会は、米国の研究者が、合法的、かつ円滑に日本から画像を入手し、出版できるよう援助することを主な目的としており、現行著作権法等の改正を提案する意図を持つものではない。

 

この目標を達成するため、IUPは日本の出版社と画像の権利所有者に対し、種々のアドバイスなどの連携協力を請いたいと考えている。2008年に計画していることは以下のとおりである。

 

米国学術研究者が直面している課題の集約:

 

・本件に関連して研究者が遭遇している問題についての研究者対象のアンケート調査の実施

・学術出版物の著者が遭遇している主要な画像利用問題の集約

 

「日本からの画像入手・使用に関するベスト・プラクティス」ガイドラインの開発:

 

・教育、研究、著作の目的で日本から画像の入手、使用許可のためのガイドラインの作成

・画像利用許諾申請書モデルの作成

・著作権ガイドライン、出版許諾取得方法に関する情報提供機関のリストとリンクの作成

・誰でも自由に利用できるNCCウェブサイト上の関係参考資料・リンク集の公開

 

米国の学術出版と日本の出版産業間の環境の違いを明確にすること:

 

米国の学術出版の特徴

・米国の学術研究文献は大学出版会から刊行されることが通常であり、平均750部程度の小部数で出版刊行される。

・米国の学術出版物の著者は、出版物刊行にあたり、画像利用の許諾に関わる手続きと経費負担を自身で担う。

・米国の学術出版社は、出版物刊行の際に、画像利用が許諾されていることを要求する。また、日本では「フェアユース (fair use)」と見なされているケースでも、正規の画像利用許諾を取得しなければならない場合がある。

・米国の学術出版物の著者は、出版によって利益を得ることは殆どない。

・米国の学術出版物の読者(購入者)の大多数は、研究図書館、学生、研究者であり、公教育に携わる教員を支援し、日本に関する関心と意識を拡大・向上させることを目的としている。

 

日本出版界の環境

・日本には学術専門の出版社が米国ほど多くなく、学術出版社と一般出版社の差異が米国ほど明確でない。

・米国に比べ、日本の研究者はしばしばより広範な一般読者を対象に出版する。

・日本では出版社が著者に代わって画像利用の許諾の手続きを履行することが多い。

・日本の出版物に(著作物から)画像を使用する場合、引用に準じて著作権法の除外規定が適用されることがある。米国にはこのような適用はない。

 

IUPの今後の目標

・画像利用に係わる著作権法の正しい理解を促進すること。

・米国の学術出版物の著者と日本の出版界の双方に対し、両国出版環境の違いを明確にすること。

・米国の学術出版物と日本における出版の違いについて、日本の画像権利所有者の理解を促進すること。

・米国の学術出版物への日本の画像の掲載は、日本への理解に資するなど社会的利益をもたらすことを強調し、権利所有者の理解を助長すること。

・画像の教育的・学術的利用の場合に、特別低料金を設けることは、米国における日本に関する知識を高め、日本文化に対する理解や日米関係を促進することに繋がっていくことを強調すること。

・目標達成のため、IUPは日本の関係諸機関からアドバイスを得、またIUP作成案に対するコメントを依頼すること。

IUPの「日本からの画像入手・使用に関するベスト・プラクティス」ガイドライン(及びその付帯資料)刊行に先立ち、出版と画像作成に関わる日本の指導的機関からの支持を得るように努めること。

 

 

 北米では、日本研究の領域で、教育ツールとして画像に依拠することが飛躍的に増大している。学生・研究者は、画像により、日本の歴史、社会、文化への比類なき洞察を得ている。それゆえ、北米における日本研究を強化するため、IUPは、画像の入手と使用許諾に関する北米の研究者・学生の理解の増進に努力するが、これには関係者、関係機関の理解と支援協力が不可欠である。

North American Coordinating Council on Japanese Library Resources
北米日本研究資料調整協議会
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